ストーリーネタ

シンオウの地名の由来とともにダイパを懐かしんでみる【ポケモンDP】

シンオウ地方の名前の由来 ストーリーネタ

シンオウ地方の名前の由来

今回は、昨年末に発売された「ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール」の舞台となるシンオウ地方の地名の由来を振り返りながら、その原作であるダイヤモンド・パールを懐かしんでいきたいと思います。

予測や思い出による拡大解釈を含んだ部分も多々ありますが、子供のころを思い出しながらのんびり読んでいただければ嬉しいです。

 

シンオウ地方「神奥」

シンオウ地方

作品の舞台となるシンオウ地方の「シンオウ」は、「神奥」が由来になっています。読んで字のごとく神秘的で奥が深いという意味です。

壮大な神話とともに物語が進んでいくシンオウ地方にぴったりの名前ですね。

 

フタバタウン「双葉」

フタバタウン

わかば いぶく ばしょ

「双葉」とは、植物が最初に付ける葉っぱのことです。新米トレーナーである主人公をあらわしているようで、物語が始まる町としてはとてもふさわしい名前です。

ジョウト地方のワカバタウンなと似た意味をあらわす町は他にもありますが、シンオウ地方の双葉は主人公とライバルという共に旅に出る二人を表しているようにも思えて素敵ですね。

 

マサゴタウン「真砂」

マサゴタウン

うみにつながる すなのまち

「真砂」には、細かい砂の粒という意味があります。マサゴタウンは南に砂浜がある町なので、そこから名付けられているようですね。

同時に、小さい石粒というのが冒険を始めたばかりの主人公と重なっており、また海に繋がるという部分がこれから大海、つまり広い世界に冒険に出る主人公が一つ目に訪れる町であるということを表しているのではないかと想像しています。

 

コトブキシティ「寿」

コトブキシティ

ひとがつどう しあわせのまち

「寿」には、祝いごと・めだたいことという意味があります。モデルが札幌市ということもあり、多くの人が暮らすまさに幸せの街といっだ感じですね。

また、コトブキシティは主人公が初めて訪れる大きな街であり、その名前には主人公の門出を祝福する意味も込められているのではないでしょうか。

 

クロガネシティ「黒鉄」

クロガネシティ

エネルギー みなぎるばしょ

「黒鉄」は鉄の別名であったり、また硬いものをあらわす意味もあります。炭鉱のある街としてこれ以上ないネーミングですね。

クロガネシティはストーリー上では最初のポケモンジムがある街であり、主人公に立ちはだかる最初の硬い壁としての意味合いもありそうです。壁を打ち破り、自分の力で冒険を進めていく硬い意志が試されます。

 

ソノオタウン「園生」

ソノオタウン

あざやかに はなかおる まち

「園生」には、植物を栽培する庭園という意味があります。一面の花畑で花や蜜を栽培しているソノオタウンを簡潔に表した名前ですね。

この辺りで主人公は、初めてギンガ団に遭遇することになります。初登場時には少し間抜けな印象を受けるギンガ団ですが、幹部との接触で野望の一端を知ることになり、少しずつ物語が動き始めるのを感じます。

 

ハクタイシティ「百代」

ハクタイシティ

むかしを いまにつなぐ まち

「百代」とは、幾代もの長い時代のことをあらわしています。

街の東には伝説のポケモンの像があり、主人公はこの街で初めてシンオウ神話の一端に触れることになります。あのディアルガともパルキアとも取れる石像のデザインは本当に秀逸ですよね。

プラチナ版でジムのデザインが時計をモチーフにしたものに変わりましたが、これはひょっとしたら時間の流れを表す「百代」の名前になぞらえたものだったのかもしれません。

 

ヨスガシティ「縁」

ヨスガシティ

こころが ふれあう ばしょ

「縁」はよすがと読む場合、心の拠り所といった意味になります。

ヨスガシティは、ふれあい広場やコンテスト会場などポケモンに関連する施設が多くある街ですので、この心の拠り所とは旅を共にするポケモンたちのことなのかもしれません。

また、この街で久しぶりに母親に再会したり、ずっと旅の傍らにありつづけた誰かのパソコンを管理しているミズキに出会えたりと、冒険の中でと人との縁も再認識させられる街です。

ヨスガの教会やゴーストタイプのジムによって、ネガティブな印象の「縁」も刷り込まれるのが流石はポケモンといった感じですね。

 

ズイタウン「随」

ズイタウン

きままに くらせる まち

「随」には、なりゆきのままにといった意味があります。町の説明にもある通り、のんびりきままに暮らせる町なんですね。

育て屋やズイの遺跡などメインストーリーから少し外れた要素のある町ですが、ひょっとしたら旅の神髄は道草にこそあるということを教えてくれているのかもしれません。かと言って気の向くままに自転車で町を往復し続けているのもどうかと思いますが…

 

トバリシティ「帳」

トバリシティ

いしに かこまれた くうかん

「帳」とは、昔の日本で使われていた室内と室外とを隔てる布のことで、転じて何かを隠すものといった意味があります。

切り立った石が並ぶ街の様子を帳に例えつつ、北にそびえるギンガ団アジトに隠された黒い陰謀を示唆する秀逸なネーミングですね。

帳が上がる頃には、隠されていた野望は既に取り返しがつかないほど大きく暗い影をシンオウに落とすことになり、主人公は壮絶な戦いへと巻き込まれていくことになります。

 

ノモセシティ「野面」

ノモセシティ

だいしつげんと いきる まち

「野面」には、野原一面という意味があります。ノモセシティに広がる大湿原から連想された名前のようです。

この「野もせ」というのは、新古今和歌集の中の西行が詠んだ和歌である『よられつる 野もせの草の かげろひて 涼しく曇る 夕立の空』が元になった言葉です。これは、暑さでよれた野原一面の草にも影が降りてきて、この後夕立が降る涼しく曇った空の様子を読んだ和歌になっています。

湿原の様子を表すとともに、この後に迫った夕立、つまりギンガ団との決戦のことを暗示しているのかもしれませんね。

 

ミオシティ「澪」

ミオシティ

みなもに はえる まち

「澪」は、河の溝が深くなっている船が通る場所、または船が通った場所のことを指しています。中央に大きな運河のあるミオシティにぴったりの名前ですね。

名前の響きがとても綺麗で、美しい景観やどこか哀愁を感じさせるBGMも相まって強く印象に残る街になっています。

 

カンナギタウン「巫」

カンナギタウン

むかしを つたえる まち

「巫」とは、神につかえ神意を人々に伝える人のことです。神話を伝える祠があるカンナギタウンの役割がシンプルにあらわされています。

ストーリー中でも、主人公はこの町の中心の祠でシンオウ神話についての話を聞くことになります。

 

キッサキシティ「鋒」

キッサキシティ

こおり きらめく ふゆのまち

「鋒」は、刃の先端を指す言葉です。

シンオウ地方の北の先端というキッサキシティの地理を端的に表すと共に、どこか静かで冷たいような雰囲気を感じさせる絶妙な名前ですね。

さらに、街の名前から受ける鋭く研がれたような印象が長い旅の中で実力を磨いてきた主人公自身と重なるようで、冒険の終わりが近づくのをしみじみと感じさせられます。

 

テンガンざん「天冠」

テンガンざん

「天冠」とは、仏や天人が付ける宝の冠であったり、亡くなった人がつける三角の白い紙の冠のことをあらわしています。

そこには神秘的・霊的な意味が含まれており、シンオウの中央にそびえ立ち神話さえも顕現させてしまう場所としてこれ以上ないネーミングです。

また、magnetを反対から読むとテンガンになるといった言葉遊びも含まれており、「テンガン山」という名前の完成度の高さがうかがえます。

 

ナギサシティ「渚」

ナギサシティ

たいようが てらす まち

「渚」には波打ち際という意味があります。

浜辺と岩肌に激しい波が打ちつけ、さんさんと太陽が照りつけるナギサシティのイメージにとてもマッチした名前ですね。

この街を抜けると、主人公はいよいよ冒険の最後の難関ポケモンリーグに挑戦することになります。今までの冒険よりもさらに一段と激しい戦いへと一歩踏み出し始める場所、それがナギサシティなのです。

 

後書き

由来の紹介は以上です。

シンオウ地方は、全体的に日本の古語や漢字一文字をモチーフにした地名が多くなっています。これこそが、シンオウ地方独特の暗いような神秘的なようなイメージを形成している肝なのかもしれませんね。

switchでリメイクされたBDSPでは、グラフィックがデフォルメ気味な関係でそんなシンオウ地方の独特な雰囲気が失われてしまったような気もしなくもないのですが、恐らく懐古厨の戯言だろうということで今回の記事は締めにしておきたいと思います。

以上です、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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